日本ユダヤ学会公開シンポジウム
「古代後期のユダヤ教研究の諸相:3つの視点から」
日時:2018年5月26日(土)14:00-17:50
会場:学習院女子大学 2号館 237教室
14:00-14:10 開会のあいさつ:市川裕(東京大学教授)
14:10-14:50 上村静(尚絅学院大学教授)
「クムランと死海文書:神殿時代末期のユダヤ社会の同時代史的視点から」
バビロン捕囚を経て神殿再建とモーセ五書の成立があり、ユダヤ教が再確立されたかに見えたが、ヘレニズム時代に入り、ユダヤ教内部は分裂の様相を高めていく。そうした中から生まれてきたのがクムラン共同体であり、彼らの存在を露わにしたのが20世紀最大の考古学的発見と言われる死海文書である。本シンポジウムでは、死海文書の大まかな内容とその古代ユダヤ研究における意義について論ずる。
15:00-15:40 市川裕(東京大学教授)
「神殿とシナゴーグ:ラビ・ユダヤ教への宗教史的視点から」
2016年8月、イスラエル北部ガリラヤ地方の遺跡テル・レヘシュで、日本の発掘隊により発見された西暦1世紀のシナゴーグ遺構の宗教史的意義を考える。エルサレム第二神殿時代末期に、ユダヤ社会が神殿儀礼以外にどのような宗教的要素を備えた文化を形成していたかを明らかにして、神殿崩壊後のラビ・ユダヤ教共同体への展開を宗教史的にたどって、文化の連続性と断続の問題を論じる。
15:50-16:10 休憩
16:10-16:50 中西恭子(東京大学研究員)
「ローマ帝国とユダヤ教:古代ローマ史の視点から」
キリスト教の公認宗教化以後、ローマ帝国の宗教政策は親キリスト教的傾向を深めてゆく。この状況のなかでキリスト教ではない宗教はいかに生き延びたのだろうか。本シンポジウムでは、古代末期のローマ帝国における非キリスト教徒のおかれた状況を紹介し、法典史料にみられる非キリスト教徒対策立法のなかの対ユダヤ人立法の内容とその宗教史的意義について考察する。
16:50-17:50 全体討議
Memorandum on Religious studies and Jewish studies (in English, Hebrew and Japanese)
2018年5月4日金曜日
2018年2月21日水曜日
シンポジウム:イスラエル新出土シナゴーグから一神教の宗教史を見直す
シンポジウム
イスラエル新出土シナゴーグから一神教の宗教史を見直す
2018年3月2日(金)13:00-18:00
東京大学本郷キャンパス 法文1号館 113教室
(東京メトロ 丸の内線 本郷三丁目駅/南北線 東大前駅下車 徒歩7分)
発表
13:00-13:45 市川 裕 (東京大学教授)
神殿時代のイスラエルの地のシナゴーグの意義
13:45-14:30 土居 由美 (東京大学研究員)
原始キリスト教徒はどの程度にユダヤ教徒だったか
14:45-15:30 勝又 悦子 (同志社大学准教授)
古代パレスチナのシナゴーグ指導者層
―ラビ文献のシナゴーグ美術を通して―
15:30-16:15 中西 恭子 (東京大学研究員)
帝政後期ローマの「一神教的異教徒」たち
―「ローマ帝国のキリスト教化」を生きのびるユダヤ教徒―
コメント
16:30-16:45 江添 誠 (慶応義塾大学非常勤講師)
16:45-17:00 佐藤 研 (立教大学名誉教授)
17:00-18:00
総合討論
イスラエル新出土シナゴーグから一神教の宗教史を見直す
2018年3月2日(金)13:00-18:00
東京大学本郷キャンパス 法文1号館 113教室
(東京メトロ 丸の内線 本郷三丁目駅/南北線 東大前駅下車 徒歩7分)
発表
13:00-13:45 市川 裕 (東京大学教授)
神殿時代のイスラエルの地のシナゴーグの意義
13:45-14:30 土居 由美 (東京大学研究員)
原始キリスト教徒はどの程度にユダヤ教徒だったか
14:45-15:30 勝又 悦子 (同志社大学准教授)
古代パレスチナのシナゴーグ指導者層
―ラビ文献のシナゴーグ美術を通して―
15:30-16:15 中西 恭子 (東京大学研究員)
帝政後期ローマの「一神教的異教徒」たち
―「ローマ帝国のキリスト教化」を生きのびるユダヤ教徒―
コメント
16:30-16:45 江添 誠 (慶応義塾大学非常勤講師)
16:45-17:00 佐藤 研 (立教大学名誉教授)
17:00-18:00
総合討論
2018年2月18日日曜日
シンポジウム:『クザリ』
公開シンポジウム
『クザリ』
――文学・哲学的創造とその伝承――
初期中世、コーカサスを中心に一大勢力を誇ったハザール王国と、その王侯のユダヤ教への改宗譚は、とりわけアーサー・ケストラーの『第一三支族』の出版(1976)以降、よく知られるようになりました。先行研究を利用しつつ、彼が小説という形で大衆に提示したロマンティックなイメージ――「アシュケナージ・ユダヤの起源としてのハザール王国」は、幾たびとなく情緒を孕んだ論争の火種となってきました。
一方で、ユダヤ文献における伝統的なハザール王国のイメージを代表するのは、イェフダ・ハレヴィ(c. 1075 - 1141)の『侮られた宗教についての論駁と論証の書』――通称『クザリの書』です。異教の王とその臣下のユダヤ教への改宗の物語は、ここでは異教に、異端に、そして哲学に対するラビ・ユダヤ教の伝統の立場表明という枠組みを通じて新しく語りなおされ、批判も孕みつつ、ユダヤ社会を越えて読み継がれていきます。
今回のシンポジウムでは、この書物の内実について改めて振り返るとともに、それが伝承され、後代のユダヤ文献を形作っていく過程を追跡したいと考えております。
皆様のご来場をお待ちしております。
(※参加費無料・事前申し込み不要です。)
日時: 2018年3月10日(土) 13:00-18:00
場所: 東京大学 法文一号館219教室
(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)
プログラム:
13:00-13:15 趣旨説明
13:15-14:00 根本 豪 (エルサレム・ヘブライ大学修士課程)
「理性の前の宗教 クザリとその射程」
14:00-14:45 飯郷 友康 (東京大学非常勤講師)
「近世におけるクザリ受容の一例」
―――(休憩)―――
15:00-15:45 長塚 織人 (東京大学博士課程)
「ユダヤスペイン語文学における対話と弁証――アブラハム・カポンの親スペイン的小品を例に」
15:45-16:05 コメント① 山城 貢司(日本学術振興会特別研究員PD)
16:05-16:25 コメント② 向井 直己(京都大学特定研究員)
―――(休憩)―――
16:45-17:45 全体討論
『クザリ』
――文学・哲学的創造とその伝承――
初期中世、コーカサスを中心に一大勢力を誇ったハザール王国と、その王侯のユダヤ教への改宗譚は、とりわけアーサー・ケストラーの『第一三支族』の出版(1976)以降、よく知られるようになりました。先行研究を利用しつつ、彼が小説という形で大衆に提示したロマンティックなイメージ――「アシュケナージ・ユダヤの起源としてのハザール王国」は、幾たびとなく情緒を孕んだ論争の火種となってきました。
一方で、ユダヤ文献における伝統的なハザール王国のイメージを代表するのは、イェフダ・ハレヴィ(c. 1075 - 1141)の『侮られた宗教についての論駁と論証の書』――通称『クザリの書』です。異教の王とその臣下のユダヤ教への改宗の物語は、ここでは異教に、異端に、そして哲学に対するラビ・ユダヤ教の伝統の立場表明という枠組みを通じて新しく語りなおされ、批判も孕みつつ、ユダヤ社会を越えて読み継がれていきます。
今回のシンポジウムでは、この書物の内実について改めて振り返るとともに、それが伝承され、後代のユダヤ文献を形作っていく過程を追跡したいと考えております。
皆様のご来場をお待ちしております。
(※参加費無料・事前申し込み不要です。)
日時: 2018年3月10日(土) 13:00-18:00
場所: 東京大学 法文一号館219教室
(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)
プログラム:
13:00-13:15 趣旨説明
13:15-14:00 根本 豪 (エルサレム・ヘブライ大学修士課程)
「理性の前の宗教 クザリとその射程」
14:00-14:45 飯郷 友康 (東京大学非常勤講師)
「近世におけるクザリ受容の一例」
―――(休憩)―――
15:00-15:45 長塚 織人 (東京大学博士課程)
「ユダヤスペイン語文学における対話と弁証――アブラハム・カポンの親スペイン的小品を例に」
15:45-16:05 コメント① 山城 貢司(日本学術振興会特別研究員PD)
16:05-16:25 コメント② 向井 直己(京都大学特定研究員)
―――(休憩)―――
16:45-17:45 全体討論
2018年2月13日火曜日
公開講演会「ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本」
東海大学文明研究所・公開講演会
ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本
ヨハイ・アタリア(イスラエル、テル=ハイ・カレッジ上級講師)
通訳・解説 山城貢司(日本学術振興会特別研究員PD/東京大学)
2018年3月27日15:30-17:20
東海大学湘南校舎 19号館3階307室(ミーティングルーム4)
講演要旨
本講演の第一部では、今日我々が生きている社会を「ポスト=トラウマ的社会」と定義できるかどうか明らかにしたい。この論点の検討において、日本とイスラエルは、決定的な位置を占めていると思われる。「アウシュヴィッツ」と「ヒロシマ」−−それが起きたことで、「人間」の概念が意味を失ってしまった「出来事」−−は、各々独自の仕方で、文化の中のブラックホールを形成している。続いて講演の第二部では、「行動化」と「徹底操作」という二つの基礎概念に焦点を定め、イスラエルと日本が、それぞれ似て非なる仕方で、第二次世界大戦の顚末とどのように向き合っているかを見定めたい。イスラエルが、究極の生贄という意識状態の中で「身動きが取れなくなっている」一方、日本は、加害者であったと同時に犠牲者でもあった過去の記憶とのより複合的な対話を続けている。
(*講演は英語で行われ、セクションごとに日本語での要約が補足されます)
講師紹介
ヨハイ・アタリア(Yochai Ataria)
テル=ハイ・カレッジ上級講師、オープン・ユニバーシティ研究員。トラウマに関する理論的・経験的・哲学的論文多数。複数の編著あり。近著に、The Structural Trauma of Western Culture (Palgrave Macmillan, 2017)。また、Body Disownership in Complex Post-Traumatic Stress Disorder が来年刊行予定。
ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本
ヨハイ・アタリア(イスラエル、テル=ハイ・カレッジ上級講師)
通訳・解説 山城貢司(日本学術振興会特別研究員PD/東京大学)
2018年3月27日15:30-17:20
東海大学湘南校舎 19号館3階307室(ミーティングルーム4)
講演要旨
本講演の第一部では、今日我々が生きている社会を「ポスト=トラウマ的社会」と定義できるかどうか明らかにしたい。この論点の検討において、日本とイスラエルは、決定的な位置を占めていると思われる。「アウシュヴィッツ」と「ヒロシマ」−−それが起きたことで、「人間」の概念が意味を失ってしまった「出来事」−−は、各々独自の仕方で、文化の中のブラックホールを形成している。続いて講演の第二部では、「行動化」と「徹底操作」という二つの基礎概念に焦点を定め、イスラエルと日本が、それぞれ似て非なる仕方で、第二次世界大戦の顚末とどのように向き合っているかを見定めたい。イスラエルが、究極の生贄という意識状態の中で「身動きが取れなくなっている」一方、日本は、加害者であったと同時に犠牲者でもあった過去の記憶とのより複合的な対話を続けている。
(*講演は英語で行われ、セクションごとに日本語での要約が補足されます)
講師紹介
ヨハイ・アタリア(Yochai Ataria)
テル=ハイ・カレッジ上級講師、オープン・ユニバーシティ研究員。トラウマに関する理論的・経験的・哲学的論文多数。複数の編著あり。近著に、The Structural Trauma of Western Culture (Palgrave Macmillan, 2017)。また、Body Disownership in Complex Post-Traumatic Stress Disorder が来年刊行予定。
2018年1月15日月曜日
Vladimir Levin氏講演会「東欧におけるシナゴーグ:建築を超えて」
Vladimir Levin氏講演会
「東欧におけるシナゴーグ:建築を超えて」開催のお知らせ
日時:2月12日(月・祝)15:00-18:00
場所:東京大学駒場Ⅰキャンパス2号館3階308会議室
(目黒区駒場3-8-1)
このたび、エルサレム・ヘブライ大学ユダヤ芸術センターより、
ヴラディーミル・レヴィン氏をお招きし、
ロシア東欧地域におけるシナゴーグに関するご講演をいただきます。
レヴィン氏は20世紀初頭のロシア帝国における、
宗教勢力を含むユダヤ政治に関する研究で
博士号(ヘブライ大学)を取得されており、当該地域の歴史的文脈の中で、
ユダヤ教における物理的中心であるにもかかわらず、
ほとんど研究がないシナゴーグに関してお話しいただきます。
使用言語は英語ですが、質疑応答時には簡単な通訳が可能です。
「東欧におけるシナゴーグ:建築を超えて」開催のお知らせ
日時:2月12日(月・祝)15:00-18:00
場所:東京大学駒場Ⅰキャンパス2号館3階308会議室
(目黒区駒場3-8-1)
このたび、エルサレム・ヘブライ大学ユダヤ芸術センターより、
ヴラディーミル・レヴィン氏をお招きし、
ロシア東欧地域におけるシナゴーグに関するご講演をいただきます。
レヴィン氏は20世紀初頭のロシア帝国における、
宗教勢力を含むユダヤ政治に関する研究で
博士号(ヘブライ大学)を取得されており、当該地域の歴史的文脈の中で、
ユダヤ教における物理的中心であるにもかかわらず、
ほとんど研究がないシナゴーグに関してお話しいただきます。
使用言語は英語ですが、質疑応答時には簡単な通訳が可能です。
2018年1月14日日曜日
宗教史学研究所第66回研究会
宗教史学研究所
第66回研究会
日時: 2018 年 1 月 20 日(土) 13:00-18:00
場所: 東洋英和女学院大学大学院201 教室
(港区六本木 5-14-40、国際文化会館向かい側)、
プログラム
12:30 受付開始
13:00-14:30
発表1 土井 裕人(筑波大学人文社会系助教)
「プロクロスにおける「媒介するモノ」としての魂の乗り物」
<概要>
「媒介するモノ」について考える場合、「モノ」と「モノならざるもの」をめぐって長く探究を続けてきた西洋哲学に目を向ける意味があるのは言を俟たないだろう。とりわけプラトンやその系譜に属する思想において、知的対象たるモノならざるものと感覚対象たるモノとの架橋がいかになされるかは、極めて重要な問題として長年議論されてきた。
本発表が取り上げる西洋古代哲学末期の新プラトン主義者プロクロス(412-485)において、こうした問題について興味深い一局面を見ることができる。イアンブリコス(245-325)以降の新プラトン主義においてはプラトン以来の「神に似ること」というテーマの宗教的実践が具体化していくが、その際に問題になったのが物体と非物体の境界にあって両者をつなぐ「魂の乗り物」である。実はこれはキリスト教思想において有名な「プネウマ」(新プラトン主義の文脈では「霊」の意味ではなく古代ギリシア語の原義に即した「気息」)でもあり、拙稿「西洋古代の宗教思想と「スピリチュアリティ」の問題」(鶴岡賀雄・深澤英隆(編)『スピリチュアリティの宗教史』下巻、2012 年に収録)でも取り上げている。
本発表では、この魂の乗り物について「媒介するモノ」として再考を試みる。特に、諸天体を視野に入れた「祈り」とそれによる浄化という具体的な諸実践が、「媒介するモノ」としての魂の乗り物に焦点を結んでいくことに注目してみたい。
14:30-14:40 休憩
14:40-16:10
発表2 藤原 達也(東洋英和女学院大学非常勤講師)
「祇園精舎の図像学―buddhabhâva「ブッダの存在」の媒介としての仏像と仏寺空間」
<概要>
2015 年 J. クリブの古銭学論文により最古の仏像はビーマラーン舎利容器のそれとほぼ確定したが、クリブ自身は気づいていない。2012 年の拙稿は最初期仏像が「従三十三天降下」場面で宝階の上に立つ仏陀の姿であったはずだと論じたが、まさしくビーマラーンの仏像がそうであり、仏像誕生の原理に関する見解を再 提示したい。ガンダーラではまた、仏塔や仏像を擁する僧たちの居住空間としての仏寺も誕生した。それら仏寺が祇園精舎を理念モデルとして造られたという発表者の仮説にとり、近年公刊カナガナハッリの無仏像時代の仏教図像群は大きな援けとなる。誕生時の仏像が「祇園」のどの「精舎」に置かれたのかを手掛りに、仏典の言う「ブッダの存在」の媒介としての仏像と仏寺を考える。
16:10-16:20 参加者自己紹介
16:20-16:30 休憩
16:30-18:00
発表3 津城 寛文(筑波大学教授)
「和歌の宗教学―2つのポリティックスと2つのメディテーション」
<概要>
「和歌は真言陀羅尼」という名言は、室町時代の僧・心敬が、「仏道歌道一如」「歌道はひとへに禅定修行の道」「和歌は隠遁の源、菩提をすすむる直路」など、先人のさまざまな歌論をとりまとめた上で、「本より歌道は我が国の陀羅尼なり」と断言したもののスローガン化である。さらに早くは俊成が「天台小止観」に基づく「空仮中」の三諦の思想によって、和歌の「形而上学的なストラクチャ」を定式化したことが、歌人による最初の「仏道・歌道一如」の自覚として指摘される。またのちの茶=禅の達人は、「茶の本心」「無一物の境界」を、これらの「歌の心」と等しいものと考えた。しかし、「歌の心」が、禅的な境地だけに限られるわけではない。折口信夫・釈迢空の歌論は鎮魂説に基づいており、それによれば「万葉集は鎮魂歌集」とされる。しかしこの「鎮魂」には、古代的な言霊思想によるものと、「瞑想的」等々といわれる、かなり異質な二つの意味がある。ここでは和歌を、(一)政治的儀礼、(二)政治的呪術、(三)瞑想的自然観照、(四)仏教的真理実践、(五)詩学プロパーの 5 つに、論じ分けてみたい。
第66回研究会
日時: 2018 年 1 月 20 日(土) 13:00-18:00
場所: 東洋英和女学院大学大学院201 教室
(港区六本木 5-14-40、国際文化会館向かい側)、
プログラム
12:30 受付開始
13:00-14:30
発表1 土井 裕人(筑波大学人文社会系助教)
「プロクロスにおける「媒介するモノ」としての魂の乗り物」
<概要>
「媒介するモノ」について考える場合、「モノ」と「モノならざるもの」をめぐって長く探究を続けてきた西洋哲学に目を向ける意味があるのは言を俟たないだろう。とりわけプラトンやその系譜に属する思想において、知的対象たるモノならざるものと感覚対象たるモノとの架橋がいかになされるかは、極めて重要な問題として長年議論されてきた。
本発表が取り上げる西洋古代哲学末期の新プラトン主義者プロクロス(412-485)において、こうした問題について興味深い一局面を見ることができる。イアンブリコス(245-325)以降の新プラトン主義においてはプラトン以来の「神に似ること」というテーマの宗教的実践が具体化していくが、その際に問題になったのが物体と非物体の境界にあって両者をつなぐ「魂の乗り物」である。実はこれはキリスト教思想において有名な「プネウマ」(新プラトン主義の文脈では「霊」の意味ではなく古代ギリシア語の原義に即した「気息」)でもあり、拙稿「西洋古代の宗教思想と「スピリチュアリティ」の問題」(鶴岡賀雄・深澤英隆(編)『スピリチュアリティの宗教史』下巻、2012 年に収録)でも取り上げている。
本発表では、この魂の乗り物について「媒介するモノ」として再考を試みる。特に、諸天体を視野に入れた「祈り」とそれによる浄化という具体的な諸実践が、「媒介するモノ」としての魂の乗り物に焦点を結んでいくことに注目してみたい。
14:30-14:40 休憩
14:40-16:10
発表2 藤原 達也(東洋英和女学院大学非常勤講師)
「祇園精舎の図像学―buddhabhâva「ブッダの存在」の媒介としての仏像と仏寺空間」
<概要>
2015 年 J. クリブの古銭学論文により最古の仏像はビーマラーン舎利容器のそれとほぼ確定したが、クリブ自身は気づいていない。2012 年の拙稿は最初期仏像が「従三十三天降下」場面で宝階の上に立つ仏陀の姿であったはずだと論じたが、まさしくビーマラーンの仏像がそうであり、仏像誕生の原理に関する見解を再 提示したい。ガンダーラではまた、仏塔や仏像を擁する僧たちの居住空間としての仏寺も誕生した。それら仏寺が祇園精舎を理念モデルとして造られたという発表者の仮説にとり、近年公刊カナガナハッリの無仏像時代の仏教図像群は大きな援けとなる。誕生時の仏像が「祇園」のどの「精舎」に置かれたのかを手掛りに、仏典の言う「ブッダの存在」の媒介としての仏像と仏寺を考える。
16:10-16:20 参加者自己紹介
16:20-16:30 休憩
16:30-18:00
発表3 津城 寛文(筑波大学教授)
「和歌の宗教学―2つのポリティックスと2つのメディテーション」
<概要>
「和歌は真言陀羅尼」という名言は、室町時代の僧・心敬が、「仏道歌道一如」「歌道はひとへに禅定修行の道」「和歌は隠遁の源、菩提をすすむる直路」など、先人のさまざまな歌論をとりまとめた上で、「本より歌道は我が国の陀羅尼なり」と断言したもののスローガン化である。さらに早くは俊成が「天台小止観」に基づく「空仮中」の三諦の思想によって、和歌の「形而上学的なストラクチャ」を定式化したことが、歌人による最初の「仏道・歌道一如」の自覚として指摘される。またのちの茶=禅の達人は、「茶の本心」「無一物の境界」を、これらの「歌の心」と等しいものと考えた。しかし、「歌の心」が、禅的な境地だけに限られるわけではない。折口信夫・釈迢空の歌論は鎮魂説に基づいており、それによれば「万葉集は鎮魂歌集」とされる。しかしこの「鎮魂」には、古代的な言霊思想によるものと、「瞑想的」等々といわれる、かなり異質な二つの意味がある。ここでは和歌を、(一)政治的儀礼、(二)政治的呪術、(三)瞑想的自然観照、(四)仏教的真理実践、(五)詩学プロパーの 5 つに、論じ分けてみたい。
2018年1月8日月曜日
シンポジウム「ユダヤ共同体とその指導者たち——古代から中世へ——」
シンポジウム
ユダヤ共同体とその指導者たち―古代から中世へ―
2018年1月21日(日)13:00-18:00
東京大学本郷キャンパス法文1号館113教室
13:00-13:15
趣旨説明 市川裕(東京大学教授)
13:15-14:00
「古代ユダヤ共同体における指導体制の変化」
上村静(尚絅学院大学教授)
14:10-14:55
「中世イスラーム支配下のユダヤ共同体の変遷 10-11世紀」
嶋田英晴(國學院大學非常勤講師)
14:55-15:10
コメント 高井啓介(東京大学大学院人文社会系研究科研究員)
15:40-16:50
Maimonides and Jewish Communities in Cairo-Fustat and the Relationship with Islamic Authorities
(マイモニデスとカイロ・フスタートのユダヤ人共同体、およびイスラーム政権との関わり)
Amir Ashur アミール・アシュール(ベングリオン大学上級研究員)
16:50-17:10
コメント 亀谷学(弘前大学講師)
17:30-18:00
全体討論
ユダヤ共同体とその指導者たち―古代から中世へ―
2018年1月21日(日)13:00-18:00
東京大学本郷キャンパス法文1号館113教室
13:00-13:15
趣旨説明 市川裕(東京大学教授)
13:15-14:00
「古代ユダヤ共同体における指導体制の変化」
上村静(尚絅学院大学教授)
14:10-14:55
「中世イスラーム支配下のユダヤ共同体の変遷 10-11世紀」
嶋田英晴(國學院大學非常勤講師)
14:55-15:10
コメント 高井啓介(東京大学大学院人文社会系研究科研究員)
15:40-16:50
Maimonides and Jewish Communities in Cairo-Fustat and the Relationship with Islamic Authorities
(マイモニデスとカイロ・フスタートのユダヤ人共同体、およびイスラーム政権との関わり)
Amir Ashur アミール・アシュール(ベングリオン大学上級研究員)
16:50-17:10
コメント 亀谷学(弘前大学講師)
17:30-18:00
全体討論
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