2018年2月18日日曜日

シンポジウム:『クザリ』

公開シンポジウム
『クザリ』
――文学・哲学的創造とその伝承――

 初期中世、コーカサスを中心に一大勢力を誇ったハザール王国と、その王侯のユダヤ教への改宗譚は、とりわけアーサー・ケストラーの『第一三支族』の出版(1976)以降、よく知られるようになりました。先行研究を利用しつつ、彼が小説という形で大衆に提示したロマンティックなイメージ――「アシュケナージ・ユダヤの起源としてのハザール王国」は、幾たびとなく情緒を孕んだ論争の火種となってきました。
 一方で、ユダヤ文献における伝統的なハザール王国のイメージを代表するのは、イェフダ・ハレヴィ(c. 1075 - 1141)の『侮られた宗教についての論駁と論証の書』――通称『クザリの書』です。異教の王とその臣下のユダヤ教への改宗の物語は、ここでは異教に、異端に、そして哲学に対するラビ・ユダヤ教の伝統の立場表明という枠組みを通じて新しく語りなおされ、批判も孕みつつ、ユダヤ社会を越えて読み継がれていきます。
 今回のシンポジウムでは、この書物の内実について改めて振り返るとともに、それが伝承され、後代のユダヤ文献を形作っていく過程を追跡したいと考えております。
皆様のご来場をお待ちしております。
(※参加費無料・事前申し込み不要です。)

日時: 2018年3月10日(土) 13:00-18:00
場所: 東京大学 法文一号館219教室
     (http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)

プログラム:
13:00-13:15 趣旨説明
13:15-14:00 根本 豪 (エルサレム・ヘブライ大学修士課程)
「理性の前の宗教 クザリとその射程」

14:00-14:45 飯郷 友康 (東京大学非常勤講師)
「近世におけるクザリ受容の一例」
  ―――(休憩)―――

15:00-15:45 長塚 織人 (東京大学博士課程)
「ユダヤスペイン語文学における対話と弁証――アブラハム・カポンの親スペイン的小品を例に」

15:45-16:05 コメント① 山城 貢司(日本学術振興会特別研究員PD)
16:05-16:25 コメント② 向井 直己(京都大学特定研究員)
  ―――(休憩)―――

16:45-17:45 全体討論