2019年11月3日日曜日

日本ユダヤ学会関西例会

日本ユダヤ学会
関西研究例会

日時:2019年12月1日(日)14時30分~17時45分
会場:同志社大学 扶桑館1階107(今出川キャンパス *地下鉄烏丸線「今出川」駅から徒歩1分)

報告1
14:30~15:30 石黑 安里 会員
「1910~1920年代のアメリカにおける『シオニズム』の多義性」
アメリカのユダヤ人にとってシオニズム運動は『二重の忠誠』を疑われるため忌避されるべきものとみなされてきた。またユダヤ教の論理からすると、シオニズム思想は容認できないものであった。しかし、改革派ユダヤ教のラビの中にもスティーブン・S・ワイズ(1874-1949)などのシオニストが登場する。本報告では、1910年代から1920年代のアメリカ・ユダヤ社会の指導者の「シオニズム」観の多義性に着目し、「シオニズム」をアメリカ・ユダヤ人の統合の原理として解釈しなおそうとした試みについて考察する。
15:30~16:00 質疑応答

16:00~16:15 休憩

報告2
16:15~17:15 北 彰 会員
「パウル・ツェランのブカレスト詩編」 
詩人パウル・ツェランは戦後ドイツ語文学の中で大きな存在とみなされている。現在のウクライナ、かつてのハプスブルク帝国の辺境に位置する街チェルノヴィッツに1920年にユダヤ人の両親のもとに生まれた。両親をナチにより殺されている。自身辛くも命をながらえ、戦後はソ連領となった故郷の街からブカレストへ逃れ、次いでウィーンを経てパリに定住した。1970年に自死している。今まであまり照明を当てられていないツェランのブカレスト詩編について伝記的事実にも目配りしながら報告したい。
17:15~17:45 質疑応答

2019年10月12日土曜日

『ユダヤ教とキリスト教』

上智大学キリスト教文化研究所編
『ユダヤ教とキリスト教』
(リトン、2019年)

高橋洋成
「イエスの時代の言語生活―イエスは何語を使ったか?―」

志田雅宏
「中世ユダヤ教世界におけるイエスー聖書解釈と民間伝承―」

武井彩佳
「ホロコースト後のユダヤ人とキリスト教徒―キリスト教への改宗者の戦後―」

2018年度 聖書講座 シンポジウム
「ユダヤ教とキリスト教」


2019年9月30日月曜日

日本ユダヤ学会第16回学術大会

日本ユダヤ学会
第16回学術大会

日時 10月26日(土) 14:00~18:00
会場 学習院女子大学 2号館222教室 

<学術大会プログラム>
14:00-14:05
学術大会開催のあいさつ (学会理事長:市川裕)

14:05-14:35
①大澤耕史(中京大学)
「古代世界のユダヤ教の境界意識――『異教徒』『背教者』を中心に」
現代世界の「ユダヤ人」を考える際に、国籍や出身地、宗教性の度合いなどで様々な区別がなされることは、もはや周知の事実であろう。しかし古代世界で考えてみると、もちろん資料的制約が大きいという前提はあるものの、「ユダヤ人」というくくりで広大な地域の様々な人々を安易に同一視しているのが実情ではないだろうか。本報告はこの疑問点から出発し、古代世界のユダヤ教文献の中で、何が「ユダヤ人」とそれ以外をわけているのかを単語レベルで分析する。まずは「ユダヤ人」内部の自己認識において、彼らの境界意識の一端の解明を試みるものである。(司会:上村静会員)
14:35-14:50 質疑応答

14:50-15:20
②袁浩春(東京大学大学院)
「モーセをめぐるユダヤの聖書解釈——―出エジプト記2章11、12節を中心に」
今日のユダヤ教は、二重トーラーへの理解と解釈に対するモーセの最高の権威性を認め、「モシェ、ラビヌー(われらの師であるモーセ)」という表現と共に、二重トーラーの最初の教師という位置付けで、ユダヤ教内部に定着させた。しかし、出エジプト記から始まったモーセの生涯、そして彼が引き起こした数々の奇跡など、これらのすべての出来事を法解釈(ハラハー)に帰結することができない。故に、法以外の部分(アガダー)を参照し、「モシェ、ラビヌー」という表現の形成経緯の一面を補いたい。(司会:上村静会員)
15:20-15:35 質疑応答

15:35-16:05
③神田愛子(同志社大学大学院)
「人の創造物語から見たマイモニデスにおける質料と形相の概念」
マイモニデスは『迷える者の手引き』第二部30章において、創世記2章の人間の創造物語に言及し、男と女は同時に創造され、別個であると同時に一体であると主張している。彼は『手引き』第三部8章で、人間の男女の不可分性を質料と形相の不可分性から説明し、『手引き』第一部17章では、プラトン主義者が質料を女性とし、形相を男性と称していると述べている。本発表では、マイモニデスの質料と形相の概念を、『手引き』第二部30章を中心とした、彼の人間創造の理解に基づいて考察する。(司会:市川裕会員)
16:05-16:20 質疑応答

16:20-16:30 休憩

16:30-17:00
④青木良華(東京大学大学院)
「ヴォロジン・イェシヴァ考察――ミトナグディーム揺籃の場」
19世紀初頭に当時のリトアニアの町ヴォロジンに創設されたイェシヴァには、東欧だけでなく欧米各地から数多くの優秀なユダヤ人の若者が集まり、彼らは日々トーラーやタルムードなどの聖典学習に没頭した。本発表では、ミトナグディームと呼ばれるユダヤ教正統派の繁栄の象徴とも言えるこのイェシヴァについて、その背景となる歴史や思想とともに紹介する。どのような歴史的展開を辿ったのか、学生たちがどのような教育を受けていたのかなどについて主に発表する予定である。(司会:鶴見太郎会員)
17:00-17:15 質疑応答

17:15-17:45
⑤平岡光太郎(同志社大学一神教学際研究センター)
「マルティン・ブーバーとゲルショム・ショーレムによる聖性についての論争――ハスィディズム理解を中心に」
本発表では、20世紀の代表的なユダヤ思想家の1人であるマルティン・ブーバー(Martin Buber, 1878-1965)とユダヤ神秘主義研究の大家であるゲルショム・ショーレム(Gershom Scholem, 1897-1982)のあいだに見られる「聖性」に関する立場の違いを、18世紀中頃に起きたハスィディズム(ユダヤ敬虔主義)理解を中心に、明らかにすることを試みる。(司会:鶴見太郎会員)
17:45-18:00 質疑応答

2019年9月15日日曜日

シンポジウム:生きられた古代宗教 Lived Ancient Religion

国際シンポジウム International Symposium
生きられた古代宗教 Lived Ancient Religion

2019年9月21-22日
東京大学本郷キャンパス法文1号館113番教室
Room 113, Faculty of Laws & Letters Building 1, Hongo Campus, University of Tokyo, 2019.09.21-22

2019.09.21 (Sat) 13:30-17:15
シンポジウム「生きられた古代宗教」
Symposium: Lived Ancient Religion

13:30-13:45
趣旨説明 中西恭子(東京大学)
Introduction: Kyoko Nakanishi (University of Tokyo)

13:30-14:45
イェルク・リュプケ(エアフルト大学)
「生きられた古代宗教」
Jörg Rüpke (Erfurt University)
Lived Ancient Religion

15:00-16:00
イスクラ・ゲンチェーヴァ(レイクランド大学ジャパン)
「果敢なる勇気:イェルク・リュプケ教授と歴史上の宗教との対話」
Iskra Gencheva (Lakeland University Japan)
Daring to Dare: Professor Jörg Rüpke and his Dialogues with the Religions of the Historical Past

16:15-17:15
「生きられた古代宗教」理論へのコメント
土居由美(東京大学)・嶋田英晴(國學院大學)・中西恭子(東京大学)
Short Comments on Lived Ancient Religion Theory
Yumi Doi (University of Tokyo), Hideharu Shimada (Kokugakuin University), Kyoko Nakanishi (University of Tokyo)

2019.09.22 (Sun) 13:30-17:00
イェルク・リュプケ教授講演会「生きられた古代宗教」
Professor Jörg Rüpke: Lectures on Lived Ancient Religion

13:30-13:45
趣旨説明 市川裕(東京大学)
Introduction: Hiroshi Ichikawa (University of Tokyo)

13:45-14:45
講演①「宗教的エージェンシー」
Lecture 1: Religious Agency

15:00-16:00
講演②「歴史的視座から見た古代地中海世界の都市宗教と都市」
Lecture 2: Urban Religion and the City in Historical Perspective

16:15-17:00
総合討論 Discussion

主催:科学研究費研究助成金基盤研究A
「イスラエル国ガリラヤ地方の新出土シナゴーグ資料に基づく一神教の宗教史再構築」(代表者:市川裕)


2019年8月13日火曜日

Newsletter: KAKEHASHI Project 2019, Visiting Program to Los Angeles and San Francisco by Japanese Researchers of Jewish Studies

KAKEHASHI Project 2019
Visiting Program to Los Angeles and San Francisco by Japanese Researchers of Jewish Studies
17-23 March 2019

Newsletter
Download PDF version (12 pages, in English)

See also: Newsletter on Kakehashi Project 2018
http://alderekhhaemet.blogspot.com/2018/06/newsletter-kakehashi-project-2018.html













2019年6月26日水曜日

日本ユダヤ学会研究例会

日本ユダヤ学会
7月研究例会

2019年7月27日(土)15時~18時
学習院女子大学 2号館 235教室
(東京メトロ東西線早稲田駅から徒歩8分、副都心線西早稲田駅から徒歩3分)

報告者 
鈴木重周

論題
「ナントのシュウォブ家にみる第三共和政期のユダヤ系フランス人」

概要
国家と宗教とのせめぎ合いのなかで共和主義が覇権を握った第三共和政期(1870-1940)のフランスにおいて、ユダヤ人とはどのような存在だったのか。本報告では、象徴派作家として知られるマルセル・シュウォブ(1867-1905)とその家族を取り上げる。戦争によってアルザスの故郷を追われ、たどり着いたナントで新聞事業を起こした父ジョルジュ、父の事業をさらに発展させナントで地位を築きながらもドレフュス事件の渦に巻き込まれた兄モーリス、その娘でシュルレアリスト写真家として知られる姪リュシー、パリで東洋学者として活動した叔父レオン・カーアン。かれら「ナントのシュウォブ家」の人々に着目することで、普仏戦争から第二次大戦までの激動の時代を生き抜いたユダヤ系フランス人のひとつのあり方を明らかにする。

2019年6月5日水曜日

東京外国語大学オープンアカデミー「ユダヤ教の現在がわかる:宗教と言語の視点から」

東京外国語大学オープンアカデミー
「ユダヤ教の現在がわかる:宗教と言語の視点から」

開催日
2019年08月27日~08月29日 (全3回、火・水・木))

時間 15:00~16:30
会場 東京外国語大学 本郷サテライト
定員 30 名
受講料 4,000 円

講座内容
本講座では現代のユダヤ教について、受講者がその歴史的な発展や多様な文化、宗教的な生活の様子などに触れて、異文化への関心を深め、それを理解することの重要性と面白さを発見することをめざします。現代のユダヤ教は中世に成立したさまざまな制度や習慣、文化の上に成立し、現代世界のさまざまな価値観や枠組みに影響を受けながらその姿を変化させてきています。こうした多様な現代ユダヤ教のあり方について、ユダヤ学や宗教学、言語学の視点からお話します。

講師紹介
鴨志田 聡子 (かもしだ さとこ)
日本学術振興会特別研究員
東京大学でユダヤ人の言語について研究しながら、本学で非常勤講師としてイディッシュ語を教えています。ヘブライ語の児童文学も翻訳しています。博士論文はイスラエルのイディッシュ語の歴史と現状について現地での調査をもとに書きました。今はイスラーム世界出身のユダヤ人の言語とコミュニティについてエジプトやトルコなどでも調査しています。

志田 雅宏 (しだ まさひろ)
早稲田大学 産業経営研究所 招聘研究員
私は中世ユダヤ教および中世のユダヤ人とキリスト教の関係についての研究を専門としています。現代のユダヤ教にとって、中世とはきわめて重要な時代であり、いまでもユダヤ人は中世の賢者たちの言葉とともにトーラー(神の教え)を学ぶことを大切にしています。また、2年間のエルサレム(イスラエル)留学のなかで、現在のアクティブなユダヤ教の姿に触れることができたのも貴重な経験でした。このような学びや経験を受講者の皆様に伝えることで、ユダヤ教という「他者」を知ることの面白さを一緒に見つけていければと思っています。

申し込みはこちらから:
東京外国語大学オープンアカデミーウェブサイト