宗教史学研究所 第65回研究会
2017 年 6 月 3 日(土) 13:00-18:00
東洋英和女学院大学大学院201教室
プログラム
13:00-14:30
発表1 比留間 亮平(東洋英和女学院大学非常勤講師)
「ルネサンスにおける魔術と占星術の対立:ピコ・デラ・ミランドラの『提題集』と『占
星術駁論』より」
<概要> イタリア・ルネサンス全盛期の 15 世紀末、若干 24 歳であった若き哲学者ピコ・
デラ・ミランドラは『提題集』において自身の野心的な企てを公表した。それはヘルメ
ス思想やカバラーなど、当時新たに「再発見」された魔術的学知を哲学と神学の全分野
に導入し、それを改革することで、真のキリスト教哲学・神学を構築しようという極め
て大胆かつ危険な試みであった。彼のこの意図は「魔術とカバラー以上にキリストの神
性を我々に確信させる学知はない」というテーゼに要約されている。しかしピコはこの
数年後、『占星術駁論』において学問としての占星術とそれに従事する占星術師たちを激
しく攻撃し、占星術を尊敬されるべき学問としての地位から追放すべきと主張した。歴
史的にもピコのこの批判はこの後数世紀にわたって続く占星術への科学的批判の最初の
一撃とみなされている。同じ人物が一方では魔術思想を高く評価し、しかし他方では占
星術を強く批判するなどということがなぜ生じたのであろうか。本発表では当時の占星
術の理論枠組みを簡単に確認した後、ピコの世界観における魔術と占星術の位置づけを
考察する。
14:40-16:10
発表2 津曲 真一(東洋英和女学院大学非常勤講師)
モノとしての仮面
<概要> 仮面に関する研究は長い歴史を持ち、宗教学でも様々な議論が展開されてきた
が、従来の仮面論を牽引してきたのは、そのペルソナ的側面、即ち人格や個性、社会的
役割、さらには近代的自我の同一性としての「仮面」を巡る論考であった。だが、この
場合の「仮面」は必ずしもモノとしての仮面とその着用を想定したものではない。人間
がモノとしての仮面を用いず、素顔のままで内的な変容を経験するという事態と、物理
的なもので顔を被覆することで新たな性質を帯びるという事態の間には乖離がある。
モノとしての仮面を使用するとき、着用者は物質性を帯びた仮面に直接、身体をとお
して働きかけ、同時にその物質性に思考と行動を規定される。仮面はその特有の形態・
材質・質量・匂い、着用時の身体感覚などを通じて、着用者に直接働きかけるのである。
では、モノとしての仮面がその装着者に付与する宗教的な役割とは何か。本発表では人
間と物質の関係を整理したうえで、チベットの宗教伝統に於ける仮面の使用を事例とし
て取り上げ、仮面の物質性(Materiality)が着用者に与える影響について検討し、また仮
面着用者を観る人々の意識についても若干の考察を試みたい。
16:30-18:00
発表3 木村 武史(筑波大学准教授)
「ロボット・AIはいかなる意味で宗教学の研究対象になるのか?―テクノ・アニミズ
ムか人間観の更新か―」
<概要> ここ数年、次世代ロボット技術と AI の発展が注目を浴び、それとともにロボ
ットや AI が持つ哲学的・倫理的課題が国内でも取り上げられるようになってきた。例え
ば、最近では、国内でも次のような著作がある。久木田・神埼『ロボットからの倫理学
入門』(2017)、久保明教『ロボットの人類学』(2015)など。発表者はほぼ 10 年前の松村・山中編『神話と現代』(2007)に「ロボティックスの神話学とロボエシックスの萌芽」という小論を発表して以来、断続的にロボット・AI を宗教学の見地から取り上げ、主に海
外の学会で発表を行ってきた。最新の論文は”Robotics and AI in the sociology of religion: A human in imago roboticae” Social Compass vol. 64 (1) 2017: 6-22 である。本発表では、海外の研究者が日本のロボット研究に神道・アニミズムの影響を見てと
る論考や発表者の今までの研究を紹介しながら、現代社会におけるロボット技術や AI
が宗教学的にどのように議論が出来るのかを試論として取り上げてみたい。特に、神霊
と人間との間を媒介する「モノ・事象」という観点から、ロボット・AI という特殊なテ
クノロジーを見るとはどのように考えられるかと検討してみたい。
Memorandum on Religious studies and Jewish studies (in English, Hebrew and Japanese)
2017年5月31日水曜日
2017年5月21日日曜日
日本ユダヤ学会公開シンポジウム「現代イスラエルの課題」
日本ユダヤ学会公開シンポジウム
現代イスラエルの課題
日時 5月27日(土) 14:00-17:50
会場 学習院女子大学 2号館 237教室
概要: イスラエル建国から70年近くが経過し、イデオロギーとしてのシオニズムの行き詰まりや、入植地をめぐる宗教右派の拡大など、国の在り方をめぐる諸問題が指摘されて久しい。またトランプ政権誕生で、米国の中東政策に新たな展開の可能性が語られる中、アメリカのユダヤ人社会との関係はどのように変化してゆくのか。現代イスラエルが抱える課題を多方面からあぶりだす。
14:00-14:10
開会のあいさつ:市川裕(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
趣旨説明:鶴見太郎(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
14:10-14:50
「変容/偏在する『他者』イメージ:アラブ人、パレスチナ人、ムスリム」
金城美幸(日本学術振興会特別研究員RPD)
アラブ系住民が多数派であったパレスチナに建国された現代イスラエル。本報告では、イスラエル建国前後の支配的な歴史言説に着目し、「他者」としての先住者が「発見」されていく過程を論じる。「アラブ人」、「パレスチナ人」、「ムスリム」など、中東全体の政治構造の変化とともに生じたパレスチナの民衆たちの重層的アイデンティティとの距離を念頭に置きつつ、イスラエルの歴史言説を考察する。(質疑応答10分)
15:00-15:40
「『現代イスラエル』の境界はどこに引くべきか――『入植地問題』研究とグリーンラインのイデオロギー」
今野泰三(中京大学国際教養学部准教授)
これまでの現代イスラエル研究では、1967年戦争とグリーンライン(1948年戦争停戦ライン)を時間的・地理的・政治的・経済的な境界線と見なすことが当然視され、「入植地問題」もそれを前提として議論されてきた。しかし近年では、グリーンラインを越えた「占領地」と「ユダヤ人入植地」のみを問題と捉える見方に対して多くの批判が出されている。本発表では、そうした批判を紹介し、「パレスチナ/イスラエル地域研究」の方向性を展望する。(質疑応答10分)
15:50-16:10 休憩
16:10-16:50
「米国ユダヤ社会で拡大する対イスラエル批判:二つのユダヤ社会は違う方向に歩んでいるのか」
立山良司(防衛大学校名誉教授、日本エネルギー経済研究所客員研究員)
一昔前まで、米国ユダヤ社会はイスラエル支持で団結し、それがイスラエル・ロビーの強さの源泉だった。しかし、米国ユダヤ社会内では若い世代を中心にイスラエル占領政策などへの批判が拡大しており、それに伴い新しいイスラエル・ロビーが活発に活動している。米国ユダヤ社会のイスラエルに対する見方が多様化している背景と、その政治的な意味を検討する。
16:50-17:50 全体討議
現代イスラエルの課題
日時 5月27日(土) 14:00-17:50
会場 学習院女子大学 2号館 237教室
概要: イスラエル建国から70年近くが経過し、イデオロギーとしてのシオニズムの行き詰まりや、入植地をめぐる宗教右派の拡大など、国の在り方をめぐる諸問題が指摘されて久しい。またトランプ政権誕生で、米国の中東政策に新たな展開の可能性が語られる中、アメリカのユダヤ人社会との関係はどのように変化してゆくのか。現代イスラエルが抱える課題を多方面からあぶりだす。
14:00-14:10
開会のあいさつ:市川裕(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
趣旨説明:鶴見太郎(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
14:10-14:50
「変容/偏在する『他者』イメージ:アラブ人、パレスチナ人、ムスリム」
金城美幸(日本学術振興会特別研究員RPD)
アラブ系住民が多数派であったパレスチナに建国された現代イスラエル。本報告では、イスラエル建国前後の支配的な歴史言説に着目し、「他者」としての先住者が「発見」されていく過程を論じる。「アラブ人」、「パレスチナ人」、「ムスリム」など、中東全体の政治構造の変化とともに生じたパレスチナの民衆たちの重層的アイデンティティとの距離を念頭に置きつつ、イスラエルの歴史言説を考察する。(質疑応答10分)
15:00-15:40
「『現代イスラエル』の境界はどこに引くべきか――『入植地問題』研究とグリーンラインのイデオロギー」
今野泰三(中京大学国際教養学部准教授)
これまでの現代イスラエル研究では、1967年戦争とグリーンライン(1948年戦争停戦ライン)を時間的・地理的・政治的・経済的な境界線と見なすことが当然視され、「入植地問題」もそれを前提として議論されてきた。しかし近年では、グリーンラインを越えた「占領地」と「ユダヤ人入植地」のみを問題と捉える見方に対して多くの批判が出されている。本発表では、そうした批判を紹介し、「パレスチナ/イスラエル地域研究」の方向性を展望する。(質疑応答10分)
15:50-16:10 休憩
16:10-16:50
「米国ユダヤ社会で拡大する対イスラエル批判:二つのユダヤ社会は違う方向に歩んでいるのか」
立山良司(防衛大学校名誉教授、日本エネルギー経済研究所客員研究員)
一昔前まで、米国ユダヤ社会はイスラエル支持で団結し、それがイスラエル・ロビーの強さの源泉だった。しかし、米国ユダヤ社会内では若い世代を中心にイスラエル占領政策などへの批判が拡大しており、それに伴い新しいイスラエル・ロビーが活発に活動している。米国ユダヤ社会のイスラエルに対する見方が多様化している背景と、その政治的な意味を検討する。
16:50-17:50 全体討議
2017年5月18日木曜日
公開講演会「「一神教」認識と他者イメージ――「エジプト人モーセ」問題とイスラーム、そして私たち」
東京国際大学国際交流研究所
2017年度第1回公開講演会
「「一神教」認識と他者イメージ――「エジプト人モーセ」問題とイスラーム、そして私たち」
2017年5月27日(土)14:00~16:30(開場13:30)
場所:東京国際大学 高田馬場サテライト4階
[アクセス]
地下鉄東西線「高田馬場」下車、徒歩4分
JR山手線「高田馬場」下車、戸山口より徒歩3分
[会場住所]東京都新宿区高田馬場4-23-23
地図は下記のリンク先から御覧ください。
http://www.tiu.ac.jp/about/access/
講師:東京大学名誉教授 板垣雄三先生
講演要旨:「一神教vs.多神教の臆断を再考するために」
一般に一神教の歴史は、紀元前14世紀エジプトのアクエンアテンを自称したファラオ=アメンホテプ4世の宗教革命に発するとされている。ところが、一神教を代表すると自負するユダヤ・キリスト教文明の側からエジプトは一神教への対立者=偶像崇拝の巣と目される。一方、「ヘブライ人モーセ」ならぬ「エジプト人モーセ」像が一神教を止揚するものとして見なおされる動きも続いてきた。その20世紀現象としてジークムント・フロイトの最晩年の議論(渡辺哲夫訳『モーセと一神教』を踏まえて、「エジプト人モーセ」問題は近年、広く関心を集めている。その中でも注目されてきたドイツのエジプト学者・宗教学者Jan AssmannによるMoses der Ägypter: Entzifferung einer Gedächtnisspur, 1998の邦訳、ヤン・アスマン[安川晴基訳]『エジプト人モーセ:ある記憶痕跡の解読』、藤原書店)が本年1月刊行された。これまでとかく看過されてきたイスラームへの視角から「エジプト人モーセ」を考えつつ、アスマンの仕事をどのように評価できるかを、ことに一神教vs.多神教の理解において誤った臆断をかかえる日本社会の中で、問題としてみたい。
※参加費無料、事前申込不要(先着順)
共催:早稲田大学イスラム科学研究所アジア・イスラーム研究会
2017年度第1回公開講演会
「「一神教」認識と他者イメージ――「エジプト人モーセ」問題とイスラーム、そして私たち」
2017年5月27日(土)14:00~16:30(開場13:30)
場所:東京国際大学 高田馬場サテライト4階
[アクセス]
地下鉄東西線「高田馬場」下車、徒歩4分
JR山手線「高田馬場」下車、戸山口より徒歩3分
[会場住所]東京都新宿区高田馬場4-23-23
地図は下記のリンク先から御覧ください。
http://www.tiu.ac.jp/about/access/
講師:東京大学名誉教授 板垣雄三先生
講演要旨:「一神教vs.多神教の臆断を再考するために」
一般に一神教の歴史は、紀元前14世紀エジプトのアクエンアテンを自称したファラオ=アメンホテプ4世の宗教革命に発するとされている。ところが、一神教を代表すると自負するユダヤ・キリスト教文明の側からエジプトは一神教への対立者=偶像崇拝の巣と目される。一方、「ヘブライ人モーセ」ならぬ「エジプト人モーセ」像が一神教を止揚するものとして見なおされる動きも続いてきた。その20世紀現象としてジークムント・フロイトの最晩年の議論(渡辺哲夫訳『モーセと一神教』を踏まえて、「エジプト人モーセ」問題は近年、広く関心を集めている。その中でも注目されてきたドイツのエジプト学者・宗教学者Jan AssmannによるMoses der Ägypter: Entzifferung einer Gedächtnisspur, 1998の邦訳、ヤン・アスマン[安川晴基訳]『エジプト人モーセ:ある記憶痕跡の解読』、藤原書店)が本年1月刊行された。これまでとかく看過されてきたイスラームへの視角から「エジプト人モーセ」を考えつつ、アスマンの仕事をどのように評価できるかを、ことに一神教vs.多神教の理解において誤った臆断をかかえる日本社会の中で、問題としてみたい。
※参加費無料、事前申込不要(先着順)
共催:早稲田大学イスラム科学研究所アジア・イスラーム研究会
2017年5月13日土曜日
公開講演会:David Satran「エルサレムのイメージ:古代の視座と永遠の課題」
公開講演会
David Satran
「エルサレムのイメージ:古代の視座と永遠の課題」
日時:2017年05月20日(土)13:00-15:00
場所:同志社大学今出川キャンパス 神学館チャペル
(京都市営地下鉄烏丸線「今出川駅」下車3番出口徒歩3分)
講師:デイヴィッド・サトラン (エルサレム ヘブライ大学 比較宗教学学科長)
※入場無料・事前申込不要、逐次通訳あり
【主催】同志社大学神学部・神学研究科
【共催】同志社大学一神教学際研究センター
David Satran
「エルサレムのイメージ:古代の視座と永遠の課題」
日時:2017年05月20日(土)13:00-15:00
場所:同志社大学今出川キャンパス 神学館チャペル
(京都市営地下鉄烏丸線「今出川駅」下車3番出口徒歩3分)
講師:デイヴィッド・サトラン (エルサレム ヘブライ大学 比較宗教学学科長)
※入場無料・事前申込不要、逐次通訳あり
【主催】同志社大学神学部・神学研究科
【共催】同志社大学一神教学際研究センター
公開講演会:Anna Sapir Abulafia, The Contested Seed of Abraham
◆公開講演会◆
講演タイトル:The Contested Seed of Abraham (争われる種/起源としてのアブラハム)
講演者:アンナ・サピア・アブラフィア(オックスフォード大学神学哲学部教授)
講演内容:本講演では、3つの一神教をさす「アブラハムの宗教」(Abrahamic Religions)という用語が何を意味するのか、そして過去を研究し現在を考えるにあたってこの用語がどれほど有効であるのかについて論じる。その際キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒のあいだで、それぞれのアイデンティティを巡ってそれぞれの思想が交錯していた歴史的状況の意義を、グローバルな文脈のなかで考察する。
講演者略歴:1952年生。ケンブリッジ大学講師をへてオックスフォード大学神学哲学部教授。主要業績に、(ed. with G. R. Evans), The Works of Gilbert Crispin, Abbot of Westminster (Oxford U.P., 1986); Christians and Jews in the Twelfth-Century Renaissance (Routledge, 1995); (ed.), Religious Violence between Christians and Jews: Medieval Roots, Modern Perspectives (Palgrave MacMillan, 2002); Christian-Jewish Relations, 1000-1300: Jews in the Service of Medieval Christendom (Routledge, 2011) がある。
日 時:2017年6月9日(金)17時-18時(講演後質疑応答)
場 所:東京大学本郷キャンパス法文1号館214番教室
言 語:英語(翻訳原稿あり)
司 会:高山博(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
主 催:KAKEN(課題番号15KK0062)
後 援:西洋中世学会
連絡先:小澤実(立教大学文学部准教授)
講演タイトル:The Contested Seed of Abraham (争われる種/起源としてのアブラハム)
講演者:アンナ・サピア・アブラフィア(オックスフォード大学神学哲学部教授)
講演内容:本講演では、3つの一神教をさす「アブラハムの宗教」(Abrahamic Religions)という用語が何を意味するのか、そして過去を研究し現在を考えるにあたってこの用語がどれほど有効であるのかについて論じる。その際キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒のあいだで、それぞれのアイデンティティを巡ってそれぞれの思想が交錯していた歴史的状況の意義を、グローバルな文脈のなかで考察する。
講演者略歴:1952年生。ケンブリッジ大学講師をへてオックスフォード大学神学哲学部教授。主要業績に、(ed. with G. R. Evans), The Works of Gilbert Crispin, Abbot of Westminster (Oxford U.P., 1986); Christians and Jews in the Twelfth-Century Renaissance (Routledge, 1995); (ed.), Religious Violence between Christians and Jews: Medieval Roots, Modern Perspectives (Palgrave MacMillan, 2002); Christian-Jewish Relations, 1000-1300: Jews in the Service of Medieval Christendom (Routledge, 2011) がある。
日 時:2017年6月9日(金)17時-18時(講演後質疑応答)
場 所:東京大学本郷キャンパス法文1号館214番教室
言 語:英語(翻訳原稿あり)
司 会:高山博(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
主 催:KAKEN(課題番号15KK0062)
後 援:西洋中世学会
連絡先:小澤実(立教大学文学部准教授)
2017年2月16日木曜日
公開シンポジウム:「ユダヤ版『イエス伝』――史的イエスと文学的虚構の間で――」
公開シンポジウム:「ユダヤ版『イエス伝』――史的イエスと文学的虚構の間で――」
「キリスト」として知られるイエスは、ひとりのユダヤ人でした。そのユダヤ人の教えは、しかし従来のユダヤ教とは異なる宗教、「キリスト教」として発展を遂げ、やがて地中海からヨーロッパにかけての地域を席巻します。一方、この過程でキリスト教社会に取り囲まれることになったユダヤ社会には、長らくイエスについての別の伝承が息づいてきました。歴史的証言と後代の想像とが入り混じるこの伝承のなかで、イエスはどのように描かれてきたのでしょうか。
きたる3月、ユダヤ版『イエス伝』とでも言うべきテクスト、תולדות ישו (Toledot Yeshu)を主題としたシンポジウムを、以下の要領にて開催いたします。キリスト教社会との緊張のなかで生じた論争文学としてのその特性、文献としての成立過程やユダヤ固有の特徴、世俗化の進む近代以降のその評価のありようなどを、俯瞰的に再考する試みです。いまださほど知られていないユダヤ文献の世界に直接触れる、またとない機会になることと思います。
皆様のご来場をお待ちしております。(※参加費無料・事前申し込み不要)
日時: 2017年3月11日(土) 13:00-17:30
場所: 東京大学 法文一号館215教室
(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)
プログラム:
13:00 - 13:10 趣旨説明 勝又 直也 (京都大学 准教授)
13:15 - 14:00 志田 雅宏 (日本学術振興会 特別研究員PD)
「『トルドート・イェシュ』におけるイエス物語の論争性」
14:00 - 14:45 山城 貢司 (ヘブライ大学 Ph. D.)
「תולדות ספר תולדות ישו : 猶太的反福音調和」
(休憩)
15:00 - 15:45 向井 直己 (京都大学 特定研究員)
「歴史・伝記・物語――Leben JesuとToledot Yeshu」
15:45 - 16:15 コメント 矢内 義顕 (早稲田大学 教授)
(休憩)
16:30 - 17:30 全体討論
主催: 科学研究費補助金 基盤研究(A)
「ユダヤ文献」の構成の領域横断的研究――伝統文献概念の批判的再構築に向けて
(研究代表者: 勝又 直也 (京都大学))
問い合わせ:京都大学 人間・環境学研究科 勝又研究室 (担当:向井 直己)
Tel: 075-753-6752 mail: mukai.naoki.6a@kyoto-u.ac.jp
「キリスト」として知られるイエスは、ひとりのユダヤ人でした。そのユダヤ人の教えは、しかし従来のユダヤ教とは異なる宗教、「キリスト教」として発展を遂げ、やがて地中海からヨーロッパにかけての地域を席巻します。一方、この過程でキリスト教社会に取り囲まれることになったユダヤ社会には、長らくイエスについての別の伝承が息づいてきました。歴史的証言と後代の想像とが入り混じるこの伝承のなかで、イエスはどのように描かれてきたのでしょうか。
きたる3月、ユダヤ版『イエス伝』とでも言うべきテクスト、תולדות ישו (Toledot Yeshu)を主題としたシンポジウムを、以下の要領にて開催いたします。キリスト教社会との緊張のなかで生じた論争文学としてのその特性、文献としての成立過程やユダヤ固有の特徴、世俗化の進む近代以降のその評価のありようなどを、俯瞰的に再考する試みです。いまださほど知られていないユダヤ文献の世界に直接触れる、またとない機会になることと思います。
皆様のご来場をお待ちしております。(※参加費無料・事前申し込み不要)
日時: 2017年3月11日(土) 13:00-17:30
場所: 東京大学 法文一号館215教室
(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)
プログラム:
13:00 - 13:10 趣旨説明 勝又 直也 (京都大学 准教授)
13:15 - 14:00 志田 雅宏 (日本学術振興会 特別研究員PD)
「『トルドート・イェシュ』におけるイエス物語の論争性」
14:00 - 14:45 山城 貢司 (ヘブライ大学 Ph. D.)
「תולדות ספר תולדות ישו : 猶太的反福音調和」
(休憩)
15:00 - 15:45 向井 直己 (京都大学 特定研究員)
「歴史・伝記・物語――Leben JesuとToledot Yeshu」
15:45 - 16:15 コメント 矢内 義顕 (早稲田大学 教授)
(休憩)
16:30 - 17:30 全体討論
主催: 科学研究費補助金 基盤研究(A)
「ユダヤ文献」の構成の領域横断的研究――伝統文献概念の批判的再構築に向けて
(研究代表者: 勝又 直也 (京都大学))
問い合わせ:京都大学 人間・環境学研究科 勝又研究室 (担当:向井 直己)
Tel: 075-753-6752 mail: mukai.naoki.6a@kyoto-u.ac.jp
2017年1月23日月曜日
公開シンポジウム・セミナー イエス時代のユダヤ共同体における宗教的要素と物質的要素
公開シンポジウム・セミナー
イエス時代のユダヤ共同体における宗教的要素と物質的要素
Religion and Material Culture in the Age of Jesus of Nazareth
シンポジウム
2017年1月29日(日) 13-18時
東京大学駒場キャンパス 5号館523教室
13:00-13:15
趣旨説明 市川裕
13:15-13:45
江添誠
Religious Identities of Decapolis as Refrected by the City-Coins: With a focus on the images of Tyche
コインに刻まれたデカポリス都市の宗教的アイデンティティー―女神テュケーの画像を中心に―
13:45-14:00
コメント 中西恭子
14:10-14:40
牧野久美
The Jewish Dietary Customs and Sense of Purification in Ancient Palestine: The Etic and Emic Approaches to the Archeological Materials
古代パレスティナにおけるユダヤの食の規定と穢れの概念:考古学者と生活者の視点から
14:40-14:55
コメント 小野塚拓造
15:15-16:15
モルデハイ・アヴィアム Mordechai Aviam
The Role and Functions of the Synagogues in the Second Temple Period as as Illminated by Archeology
考古学から見た第二神殿時代におけるシナゴーグの機能と役割
16:15-16:30
コメント 山野貴彦
16:50-17:50
全体討論
セミナー(*要予約。問い合わせ先はポスター参照)
2017年1月31日(火) 14-18時
東京大学本郷キャンパス 法文1号館219教室
モルデハイ・アヴィアム
Historical Significance of the Jewish Cities in the Galilee in the Late Antiquities
主催
科学研究費助成金基盤研究A
「ユダヤ・イスラーム宗教共同体の起源と特性に関する文明史的研究」(代表者:市川裕)
イエス時代のユダヤ共同体における宗教的要素と物質的要素
Religion and Material Culture in the Age of Jesus of Nazareth
シンポジウム
2017年1月29日(日) 13-18時
東京大学駒場キャンパス 5号館523教室
13:00-13:15
趣旨説明 市川裕
13:15-13:45
江添誠
Religious Identities of Decapolis as Refrected by the City-Coins: With a focus on the images of Tyche
コインに刻まれたデカポリス都市の宗教的アイデンティティー―女神テュケーの画像を中心に―
13:45-14:00
コメント 中西恭子
14:10-14:40
牧野久美
The Jewish Dietary Customs and Sense of Purification in Ancient Palestine: The Etic and Emic Approaches to the Archeological Materials
古代パレスティナにおけるユダヤの食の規定と穢れの概念:考古学者と生活者の視点から
14:40-14:55
コメント 小野塚拓造
15:15-16:15
モルデハイ・アヴィアム Mordechai Aviam
The Role and Functions of the Synagogues in the Second Temple Period as as Illminated by Archeology
考古学から見た第二神殿時代におけるシナゴーグの機能と役割
16:15-16:30
コメント 山野貴彦
16:50-17:50
全体討論
セミナー(*要予約。問い合わせ先はポスター参照)
2017年1月31日(火) 14-18時
東京大学本郷キャンパス 法文1号館219教室
モルデハイ・アヴィアム
Historical Significance of the Jewish Cities in the Galilee in the Late Antiquities
主催
科学研究費助成金基盤研究A
「ユダヤ・イスラーム宗教共同体の起源と特性に関する文明史的研究」(代表者:市川裕)
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