2023年8月21日月曜日

Dr. Julia Rubanovich 講演会 “Biblical Narrative Poems in Judeo-Persian in Fourteenth-Century Iran”

日時 2023年9月9日(土)14:30–15:45 (14:15開場)
開催方法 対面・オンライン併用
場所 東京外国語大学本郷サテライト 3F 会議室+オンライン 
(〒113-0033 東京都文京区本郷2-14-10)使用言語 英語(通訳なし)
主催 グローバル地中海地域研究アジア・アフリカ言語文化研究所拠点

プログラム

14:30–14:35
講演者(Dr. Julia Rubanovich, The Hebrew University of Jerusalem)紹介・導入

14:35–15:15
“Biblical Narrative Poems in Judeo-Persian in Fourteenth-Century Iran”

15:15–15:45
ディスカッション

題目・要旨
Biblical Narrative Poems in Judeo-Persian in Fourteenth-Century Iran

   Shāhīn (fl. in the first part of the 14th century) holds the distinction of being the first known poet to versify portions of the Hebrew Bible in the Judeo-Persian language in the form of long narrative poems (mathnavī). He is credited with four works, the most extensive of which is the Bereshit-nāma (Book of Genesis), composed in 1358/59. Shāhīn was active during the late Ilkhanid and early post-Mongol periods, a time when new forms of patronage over literary and artistic production emerged seeking to blend different cultural worlds. The poet indeed crafted unique amalgams of Jewish and Perso-Islamic traditions, both in form and content.
   In this talk, I will delve into several episodes from the Bereshit-nāma to explore Shāhīn’s retelling of biblical narratives from a comparative angle, considering both Jewish and Muslim exegetical sources. My aim is to reveal the pool of traditions that Shāhīn might have drawn upon for his version and to elucidate the working techniques and interpretative strategies he employed. Through this analysis, I hope to demonstrate that despite writing in Judeo-Persian, the poet was firmly entrenched in a Persianate cultural domain.

詳細はこちらのウェブサイトから

2023年6月17日土曜日

日本ユダヤ学会2023年度シンポジウム

 日本ユダヤ学会2023年度シンポジウム

「東欧ユダヤ史研究の過去と現在」

日時:2023年7月1日(土)14:00~17:50
会場:Zoomによるオンライン開催

14:00~14:10 開会の挨拶:市川裕(東京大学名誉教授)

14:10~14:50 安齋篤人(東京大学大学院)
「戦間期ガリツィア・ユダヤ人の都市近郊農業とエスニック・マーケティング戦略」

 本報告は,戦間期のガリツィア地方におけるユダヤ人の都市近郊農業を扱う。近代に至るまで、ヨーロッパのユダヤ人は法的差別のために土地の購入を禁じられ、農業から疎外されていた。中東欧地域において例外的にユダヤ人の農業が発展したのが、19世紀後半から20世紀半ばにかけてハプスブルク帝国及びポーランド第二共和国の支配下にあったガリツィアである。同地域では、19世紀中盤の法的解放の後にユダヤ人が土地を購入し、都市近郊農業という新しい農業ビジネスを展開した。特に戦間期にはユダヤ人の食事規定(コシェル)を満たす乳製品が都市部で販売されると共に、パレスチナなど海外市場への輸出も試みられた。本報告ではこうしたユダヤ農業の特徴を、ポーランド第二共和国におけるガリツィアや諸地域の戦災復興と都市化、国際的な資金支援、固有の食習慣を維持する民族的・宗教的マイノリティを対象としたユダヤ人農家のエスニック・マーケティング戦略の3つの観点から分析する。(質疑応答10分)

14:50~15:00 休憩 (10分)

15:00~15:40 西村木綿(名古屋外国語大学)
「誰が、なぜ、『ポーランドのユダヤ史』を書くのか」

歴史的ポーランドのユダヤ人についての近代的な歴史研究は、19世紀末よりポーランドのユダヤ人自身の手で開始された。WWII後、研究の中心はイスラエルと米国に移るが、他方で1980年代以降のポーランドでは、主要大学を拠点に非ユダヤ系ポーランド人によるユダヤ史研究が盛んに行われている。本報告では、それぞれの時期にどのような動機がポーランド・ユダヤ史研究を促したか、また、戦前と戦後で担い手が変わる中で、研究にどのような変化があったのかを考察する。(質疑応答10分)

15:50~16:00 休憩 (10分)

16:00~16:40 重松尚(日本学術振興会)
「リトアニアのユダヤ人に関する歴史叙述の変遷」

リトアニアの歴史を語る上でユダヤ人の存在は欠かすことができない。しかし、従来のリトアニアの歴史叙述においては、民族的リトアニア人を主体とする歴史叙述のなかでユダヤ人についてはほとんど触れられてこなかった。21世紀に入ると、リトアニアが欧州統合を進めていく上で多文化主義が重視されるようになり、これに伴いリトアニア・ユダヤ人の歴史も再認識されるようになってきている。本発表では、リトアニアにおける主要な歴史書においてユダヤ人に関する歴史叙述がどのように変遷してきたのか、その背景となる政治的動向も含めて論じる。(質疑応答10分)

16:50~17:50 全体討議

日本ユダヤ学会ウェブサイト
https://jewishstudiesjp.org/2023/06/06/2023symposium/

2023年5月7日日曜日

京都ユダヤ思想学会第16回学術大会(2023年度)

 京都ユダヤ思想学会第16回学術大会

日時:2023年6月24日(土)
会場:同志社大学今出川キャンパス良心館地下1教室(RY地1)およびオンライン(Zoom)
要事前申込(対面・オンライン参加問わず)
申込フォーム
https://docs.google.com/forms/d/1YwklrQdn3VDBXZ3vm2lg3GO3y_oka1atsoOBeDFg694/edit

9:30 受付開始

【個人研究発表】(10:00−12:00)

10:00-10:40 研究発表①「機能主義は唯物論か?パトナムと心身論」
発表者:吉野 斉志(関西大学)
司会:長坂 真澄(早稲田大学)

10:40-11:20 研究発表②「ヒューマニズムによる人間形成(Bildung)の課題―M. ブーバーのユダヤ民族教育論を手がかりに」
発表者:三木 春紀(慶應義塾大学大学院)
司会:田中 直美(福山市立大学)

11:20-12:00 研究発表③「ヨセフ・B・ソロヴェイチクの哲学 ―『ハラハー的人間』から『孤独な信仰者』へ―」
発表者:志田 雅宏(東京大学)
司会:合田 正人(明治大学)

  (休憩)

【シンポジウム】(13:00−17:00)「人称と沈黙: ブーバーとロジャーズから」

第1部 13:00-14:40  司会:平岡 光太郎(同志社大学)
13:00-13:05 挨拶・趣旨説明など 手島 勲矢(シンポジウム企画者)

13:05-13:45 提題① 森岡 正芳 (立命館大学)
「人称と沈黙:ブーバーとロジャーズ「対話」再考」

13:45-14:15 提題② 堀川 敏寛(東洋英和女子学院大学)
「『我と汝』テキストを読み直す」

14:15-14:40 提題③ 手島 勲矢(京都大学)
「ヘブライ語文法の対話:ディクドゥークから考える三人称の存在と沈黙」

(休憩)

第2部 15:00-17:00  司会:平岡 光太郎・手島 勲矢
15:00-15:30 提題④ 平尾 昌宏(立命館大学)
「ブーバーと〈日本語からの哲学〉」

15:30-16:00 提題⑤ 武藤 慎一(大東文化大学)
「シリア・キリスト教から見た『我と汝』」

(休憩)

16:00-17:00 パネリストとフロアの座談会(質疑応答)

シンポジウム「人称と沈黙:ブーバーとロジャーズの「語り」を読み直す」

概要:2023年はブーバーの記念碑的著作『我と汝(Ich und Du)』(1923年)の発刊から100年目になる。『我と汝』は、当時の色々な具体的な社会や政治の対立が、著者の意識の中で、複合的に重なり合って生まれたテキストと想像されるが、第二次大戦後(1957年)、カウンセリング心理学の提唱者カール・ロジャーズは、その『我と汝』の考え方に深く共鳴して、ブーバーに公開の対話を呼びかける(ロブ・アンダーソン著『ブーバー・ロジャーズ対話』2007)。ブーバーは、その呼びかけに最初は乗り気でなかった。それは、大衆化した「対話」概念に、ある種の反発を抱いていたためでもあり、加えて「黙するに時あり、語るに時あり」(コヘレト3:7)と考えるヘブライズムの影響もあるだろう。ユダヤにとって語りと沈黙は、表裏一体でもある。その点をアンドレ・ネエル(『言葉の捕囚』The exile of the Word, from the silence of the Bible to the silence of Auschwitz1981)は、アウシュビッツを語ることが足りないと批判する若いユダヤ世代に対して、聖書の「沈黙」の思考で応答した。

 ブーバーの「我-汝」「我-それ」の根元語は、二者の対話の言語である前に、個人の中にある言語の、文法的な人称を踏まえた、二重構造としても捉えることができる。それはアラブの人々の沈黙の上で成り立つ欧米オリエンタリズムの「対話」の偽善性を批判するエドワード・サイードの人称の感受性(我々と彼らの区別)にも通じる「我」の意識を前提とした構造でもある。対話は、向き合う当事者たちの一人称と二人称の「声」ばかりで成立していない。奪われ抹殺された過去の人々や、圧政下の声を出せない人々の「沈黙」の三人称の声もそこに含まれる。そして「沈黙」は互いの声に耳を傾け合う対話のその時にもある。目前に見つめる「あなた」がいて、その存在の沈黙に向かって応じる言葉が見つからず「黙」してしまう「私」がいる。今、100年を経て、ブーバーとロジャーズの対話に再び向きあって、ユダヤの文脈を超えた「我と汝」の、その哲学的な「語り」の普遍的な意義を、皆で再検討してみたいと思う。(シンポジウム企画担当:手島勲矢)

京都ユダヤ思想学会ウェブサイト(各報告要旨あり)
https://sites.google.com/site/kyotojewish/o-zhirase?authuser=0

2023年3月4日土曜日

日本ユダヤ学会『ユダヤ・イスラエル研究』第36号目次

 『ユダヤ・イスラエル研究』第36号 2022年12月 目次

〈論文〉
穐山洋子「戦間期スイスの反ユダヤ主義に対する抵抗―C.A. ロースリと『惨憺たるユダヤ人!』―」(pp. 1-13)
長田浩彰「パレスチナ・ドイツ・ユダヤ人社会(1933-38)と青年移住者エルンスト・レーヴィ:ドイツの父母に宛てた彼の書簡を史料として」(pp. 14-25)
コヘン・シラ・マルカ「文化の狭間の音楽:永井荷風とウリ・ニサン・グネシンの比較考察」(pp. 26-37)

〈シンポジウム コロナ禍のユダヤ人社会〉
市川裕「解題」(pp. 38-39)
アダ・タガー・コヘン「コロナ禍のユダヤ教:超正統派ユダヤ人はなぜ感染防止対策に従うことが出来なかったのか」(pp. 40-45)
天野優「パシュケヴィル(張り紙)から垣間見るイスラエルのハレディー社会とパンデミック」(pp. 46-57)
志田雅宏「コロナ禍での宗教生活―オンライン・レスポンサを中心に―」(pp. 58-68)

〈書評〉
山城貢司:上村静著『終末の起源:二つの系譜 創造論と終末論』(pp. 69-72)
二井彬緒:ハンナ・アーレント著(大島かおり訳)『ラーエル・ファルンハーゲン―ドイツ・ロマン派のあるユダヤ女性の伝記【新版】』(pp. 73-76)
志田雅宏:平田文子著『デュルケーム世俗道徳論の中のユダヤ教―ユダヤの伝統とライシテの狭間で―』(pp. 77-80)
重松尚:菅野賢治著『「命のヴィザ」言説の虚構―リトアニアのユダヤ難民に何があったのか?』(pp. 81-83)
大内宏一:武井彩佳著『歴史修正主義―ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで』(pp. 84-87)

〈新刊紹介〉
大澤耕史:大島力・小友聡・島先克臣編著、飯謙・池田裕・石川立・小林進・高橋洋成・月本昭男・本間敏雄著『ここが変わった!「聖書協会共同訳」旧約篇』(p. 88)
蓼沼理絵子:山尾彩香編、西南学院大学博物館研究叢書『ジュダイカ・コレクション ユダヤ教の祝祭』(p. 89)
鶴見太郎:佐藤唯行著『英国ユダヤ人の歴史』(p. 90)
鈴木重周:ナタリー・スコヴロネク著(宮林寛訳)『私にぴったりの世界』(p. 91)

〈大会報告要旨〉
第18回学術大会報告要旨(pp. 92-94)

〈英文要旨〉(pp. 95-97)

日本ユダヤ学会ウェブサイト
https://jewishstudiesjp.org/journal/

2023年2月5日日曜日

日本ユダヤ学会 2023年関西例会

日本ユダヤ学会 2023年関西例会

日時:2023年3月11日(土)15時00分~17時00分
場所:オンライン開催(zoom)
*zoomのURLは会員に送付

15:00~15:05 開会の挨拶(市川 理事長) 

15:05~15:45 後藤 正英 会員
「ユダヤのフェミニズム思想 ―その神学的潮流」

ユダヤのフェミニズム思想は、ユダヤ教を構成する様々なカテゴリーの問い直しを通して、ユダヤ思想がもつ可能性を広げてきた。本報告では、特に現代アメリカのフェミニスト神学と呼ばれる潮流に注目する。この分野を代表するフェミニストであるレイチェル・アドラー(Rachel Adler,1943-)とジュディス・プラスコウ(Judith Plaskow,1947-)の古典的業績を改めて考察することで、ユダヤ思想全体の中でのフェミニスト神学が果たしてきた意義について考えたい。

15:45~16:00 質疑応答

16:00~16:40 長田 浩彰 会員 
「パレスチナ・ドイツ・ユダヤ人社会と雑誌Orient (1942-43)」

「信念からからここに来たのか、それともドイツから来たのか」。パレスチナでのジョークだが、正鵠を射ている。1931年時点でそこにいたドイツ出身のユダヤ人は1,181人とほんの一握り。つまり、シオニスト以外のドイツ・ユダヤ人はほぼいなかった。そこに41年までに約55,000人のユダヤ人がドイツから押し寄せた。彼らにとってそこは、新たなディアスポラであった。そこでの彼らの出版文化として、雑誌Orientの内容を分析する。

16:40~16:55  質疑応答

日本ユダヤ学会ウェブサイト
https://jewishstudiesjp.org/2023/02/05/2023kansai/

2023年1月12日木曜日

オーディオドラマ『昼も夜も彷徨え マイモニデス物語』(原作:中村小夜)

 オーディオドラマ

『昼も夜も彷徨え マイモニデス物語』(原作:中村小夜)

【NHK FM】

2023年3月6日(月)~3月10日(金) 午後9時15分~午後9時30分(1-5回)

2022年3月13日(月)~3月17日(金) 午後9時15分~午後9時30分(6-10回)

【あらすじ】

時は12世紀半ば、十字軍の時代。北アフリカ、マグリブ地方では異教徒にイスラーム教への改宗を強要するムワッヒド朝の下、ユダヤ教徒たちが息を詰めて暮らしていた。高名なラビの息子である若き学者モーセ(成河)は、医学や様々な学問に興味を持ち、父や妹たちを呆れさせているが、弟ダビデ(入野自由)は兄を深く理解し、彼が学問に専心できるよう心を砕いていた。心の拠りどころとなるはずの宗教が弱い立場の者を抑圧する矛盾に、強い意志と知の力で闘いを挑むモーセが放つ言葉は、やがて地中海を超え一人の傷ついた少女ライラ(咲妃みゆ)のもとに届き……。中世の精神史に大きな足跡を刻んだ学者の精神の彷徨を想像力豊かに描く。

NHK FMウェブサイト
https://www.nhk.jp/p/rs/X4X6N1XG8Z/blog/bl/pA1EPjlLrA/bp/pExNQxnvP8/



2023年1月3日火曜日

『西洋中世研究』第14号(2022年)特集:中世のユダヤ人

 西洋中世学会

『西洋中世研究』第14号(2022年)

特集:中世のユダヤ人

序文
特集「中世のユダヤ人」に寄せて/佐々木博光・田口正樹(2-6頁)

論文
中世西欧のユダヤ教における対キリスト教論争文学の嚆矢――ヨセフ・キムヒ『契約の書』とヤアコヴ・ベン・ルーベン『主の戦い』――/志田雅宏(7-25頁)

『レシュート(Reshut)』研究序説/嶋田英晴(26-42頁)

中世のユダヤ人迫害、その動機づけの歴史/佐々木博光(43-62頁)

中近世スペインのユダヤ人とコンベルソ――異端審問制度と「血の純潔規約」を含めて――/関哲行(63-82頁)

1370年ブリュッセルの聖体冒涜事件――出血聖体崇敬、ユダヤ嫌悪とサント・ギュデュル参事会聖堂の装飾――/黒岩三恵(83-100頁)

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講演
ブルゴーニュ公領ネーデルラント及びヨーロッパにおけるヤン・ファン・エイク芸術の遺産(1440ー1470年頃)/ティル・ホルガー・ボルヒェルト(杉山美耶子訳)(101-122頁)

論文
ピサ、サン・フランチェスコ聖堂サルディ礼拝堂壁画――タッデオ・ディ・バルトロ作《聖母のよみがえり》の制作背景――/桑原夏子(123-144頁)

ウシクイニクとは何者か?――中世ロシア河川賊とノヴゴロド政治権力の展開――/伊丹聡一朗(145-168頁)

キプロス王国における宗派併存体制の成立――「キプロス勅書」の意義をめぐって――藤田風花(169-187頁)

研究動向
古代物語(roman d'antiquité)の研究動向/武藤奈月(188-201頁)

新刊紹介(202-242頁)

彙報
西洋中世学会第14回大会シンポジウム報告/小澤実(243ー246頁)

2021年度若手セミナー「頭と舌で味わう中世の食文化:レクチャー編」報告/松本涼・福田智美・頼順子(247-250頁)

西洋中世学会ウェブサイト
https://www.medievalstudies.jp/