2016年9月17日土曜日

ヨナタン・メイール教授講演会

ヨナタン・メイールJonatan Meir教授講演会

ユダヤ教における聖人伝と大衆神秘主義運動の興隆について
(Hagiography and the Rise of Jewish Popular Mystical Movements)

日時:2016年10月6日(木) 15:00-17:30
場所:東京大学本郷キャンパス法文一号館219教室
(講演は英語で行われます。)

内容:本講演では、18、19世紀に復興を遂げた近代ユダヤ教の聖人伝文学を批判的に分析する。敬虔主義、神秘主義運動であるハシディズムによって引き起こされた社会変化と教義の変化の文脈の中に、これらの文学を位置づけることが目的である。
ハシディズム研究の多くは、その歴史、および教義の側面に焦点を当てている。これらの点は、ハシディズムの中心であるツァディーク(義なる人、あるいは聖人の意。ハシディズムにおける宗教的指導者の呼称。)の運動と発展を形作ってきた要素として重要である。一方で、同様に彼らの運動を促進してきた文学の分野については、ほとんど注目されていない。

今回、聖人伝文学を新たな観点から見直すことによって、宗教指導者の新たなモデルをいかに作ってきたか、近代に向けて独自の保守的路線をいかに提示してきたかを明らかにする。

講演者紹介:ヨナタン・メイール Jonatan Meir
ベングリオン大学(ネゲブ)教授。近代ユダヤ思想を専門とし、東欧ユダヤ史、ユダヤ神秘主義、ユダヤ啓蒙主義、現代カバラーなど幅広い研究を行う。最近の著書に、『想像のハシディズム:ヨセフ・パールによる反ハシディズム文学』(2013)、『文学におけるハシディズム:ミハエル・レヴィ・ロドキンソンの生涯と作品』(2016)、『エルサレムのカバリスト団体:1896-1948』(2016)などがある。