2018年5月18日金曜日

講演会「ユダヤ啓蒙思想とメンデルスゾーン」(S・ファイナー、M・ゴットリープ)

「ユダヤ啓蒙思想とメンデルスゾーン」
―シュムエル・ファイナー氏、ミヒァ・ゴットリープ氏講演会 

「ユダヤ啓蒙思想とメンデルスゾーン」をテーマに、シュムエル・ファイナー氏(バルイラン大学教授、エルサレム・レオベック研究所所長)とミヒャ・ゴットリープ氏(ニューヨーク大学准教授)を招いて、下記の講演会を開催します。ファイナー氏はハスカラー研究で世界的に著名な学者であり、ゴットリープ氏はモーゼス・メンデルスゾーンや近代ユダヤ思想に関する中堅世代を代表する研究者です。皆さまのご来場をお待ちしております。

東京講演会 
日時:2018年7月1日(日) 13時30分~16時50分  
会場:東京大学(本郷キャンパス) 文学部3番大教室(国際学術総合研究練)
※赤門の近くの建物になります。

ファイナー氏講演
「ユダヤの伝統への挑戦 -18世紀ヨーロッパにおける楽しみ、文化変容、世俗化」Shmuel Feiner
Challenging Jewish Tradition: Pleasures, Acculturation and Secularization in 18th Century Europe
コメンテーター:向井直己(京都大学)

ゴットリープ氏講演
「モーゼス・メンデルスゾーンの現代性 ―マイノリティにとっての教訓」
Michah Gottlieb
Moses Mendelssohn Today: Lessons for Minorities
コメンテーター:市川裕(東京大学)

司会:後藤正英(佐賀大学) 通訳:ギブソン松井佳子(神田外語大)


京都講演会
日時:2018年7月8日(日) 13時30分~16時50分 
会場:同志社大学(烏丸キャンパス) 志高館1階SK118
※ 今出川キャンパスから今出川通沿いに少し北上したところにあります。

ゴットリープ氏講演
「モーゼス・メンデルスゾーン ―神話、歴史、宗教的寛容を求めるユダヤ教徒の闘い」
Shmuel Feiner
Moses Mendelssohn: The Myth, the History, and the Jewish Battle for Religious Tolerance  
コメンテーター:後藤正英(佐賀大学)

ゴットリープ氏講演
ドイツのユダヤ哲学が辿った二つの道:モーゼス・メンデルスゾーンとフランツ・ローゼンツヴァイク
Michah Gottlieb
Two Paths of German Jewish Philosophy: Moses Mendelssohn and Franz Rosenzweig
コメンテーター:細見和之(京都大学)

司会:小野文生(同志社大学) 通訳:ギブソン松井佳子(神田外語大)


使用言語は英語、講演原稿は日本語訳を配布、質疑応答は通訳が付きます。

主催:科研費・基盤研究(C)「モデレート啓蒙主義の再考―メンデルスゾーンにおける啓蒙と宗教の両立可能性」(代表者:後藤正英)
共催(東京講演会);東京大学人文社会系研究科 市川裕研究室、日本ユダヤ学会
共催(京都講演会):京都ユダヤ思想学会


2018年5月7日月曜日

宗教史学研究所第67回研究会

宗教史学研究所
第67回研究会

日時:2018年6月30日(土) 13:00-18:00
場所:東洋英和女学院大学大学院201教室

12:30 受付開始

13:00-14:30 発表1 細田あや子(新潟大学)
「メソポタミアの儀礼で用いられる小像」
<概要> 文献資料と考古学資料から、前 1 千年紀、新アッシリア時代の王の宮殿や個人住宅の基礎部分に神や動物などの小像が埋められていたことが知られている。それらは建物の入り口や門の下に埋められており、なかには「悪よ、退け」「福よ、来たれ」といった文言が刻まれているものがある。このようなことからこれらの小像は、外部からの悪、疾病、敵などが室内に侵入しないようにする防御の意味や、家内安全を祈願する働きをもっていたと考えられる。これらの小像は、アーシプという職能者により、粘土やタマリスクの木などを用いて作られた。メソポタミアにおいて、アーシプの機能は儀礼の執行や病気治しなどさまざまな分野に及ぶ。そのアーシプの働きの一つとして、本発表では、アミュレット(護符)の制作とそれに関する儀礼を取り上げる。アーシプが制作した像がいかにして、人間から悪や疾患を遠ざけ、家の安泰を導く役目を持っていたか、建築内部と外部との境界をどのように仕切っていたのか、儀礼のコンテクストに着目して考察する。神々や、犬や蛇の動物、あるいは混成動物などの Mischwesen をかたどった小像の種類や分類にも注目する。

14:30-14:40 休憩

14:40-16:10 発表2 宮嶋 俊一(北海道大学)
「現代における物的宗教論をめぐって」
<概要> 宗教の物質性に着目した研究が盛んである。マシュー・エンゲルケはその論考において「あらゆる宗教は物質宗教である。あらゆる宗教は、物質性を伴った媒介(メディア)との関連において理解されなければならない。そこには必然的に、宗教的な事物、行為、言語の考察が含まれるが、それらはあっという間に視界や音声から消え去り、雲散霧消するとしても、やはり物質的であるのだ」と述べている。また、ブリュノ・ラトゥールは、物神崇拝について次のように論じている。近代人は物神崇拝(フェティシズム)を批判してきたが、それは被製作性(人間性、内在性)と聖性(神性、超越性)が矛盾すると考えられてきたからだ。しかし、製作と超越は矛盾しないし、近代人もまた超越的なものを大量に製作しているのだ、と。古典的な宗教現象学もやはり事物の宗教性に着目してきた。物質の持つ宗教性をエリアーデは聖と俗の弁証法という形で説明し、ハイラーは同心円的方法においてそれを宗教の対象世界と呼んだ。本発表ではそうした古典的な宗教現象学の成果と今日の物質宗教論を比較し、その意義や可能性について考察を加えたい。

16:10-16:20 参加者自己紹介

16:20-16:30 休憩

16:30-18:00 発表3 林 淳(愛知学院大学)
「近代仏教史における「媒介者」―仏教的知識人の登場―」
<概要> 21世紀になり、近代仏教の研究が、一つのブームになった。近代仏教をテーマにした書籍や論文が多く出されて、近代仏教にかかわるシンポジウムやパネルが、日本宗教学会などで目立つようになった。本発表は、そうした成果をふまえ、近代仏教を総体的に理解することを試みたい。私は「仏教的知識人」という用語を造語し、近代以前の仏教と近代以後の仏教の相違点を論じたいと考える。それでは、仏教的知識人とは誰か。前近代では、僧侶は、書籍を読み、文字を書くことができる知識人層であった。彼らの知識の源泉は、漢文で書かれた経論や漢籍にあった。近代の仏教的知識人は、浄土真宗の寺院に生まれたり、一度は出家したりしながらも、僧侶の伝統的な生き方を選択せず、西洋の言語や学術を修得し、教育、学術、言論などの分野で活躍した。彼らは、僧侶とは異なる方法で仏教を語ることができた。彼らの特徴は、政治、教育、言論などの諸領域と仏教界との「媒介者」であったところにある。近代仏教史は、こうした媒介的な知識人を必要としていたと見ることはできる。

2018年5月4日金曜日

日本ユダヤ学会公開シンポジウム「古代後期のユダヤ教研究の諸相:3つの視点から」

日本ユダヤ学会公開シンポジウム
「古代後期のユダヤ教研究の諸相:3つの視点から」

日時:2018年5月26日(土)14:00-17:50
会場:学習院女子大学 2号館 237教室

14:00-14:10 開会のあいさつ:市川裕(東京大学教授)

14:10-14:50 上村静(尚絅学院大学教授)
「クムランと死海文書:神殿時代末期のユダヤ社会の同時代史的視点から」
バビロン捕囚を経て神殿再建とモーセ五書の成立があり、ユダヤ教が再確立されたかに見えたが、ヘレニズム時代に入り、ユダヤ教内部は分裂の様相を高めていく。そうした中から生まれてきたのがクムラン共同体であり、彼らの存在を露わにしたのが20世紀最大の考古学的発見と言われる死海文書である。本シンポジウムでは、死海文書の大まかな内容とその古代ユダヤ研究における意義について論ずる。

15:00-15:40 市川裕(東京大学教授)
「神殿とシナゴーグ:ラビ・ユダヤ教への宗教史的視点から」
2016年8月、イスラエル北部ガリラヤ地方の遺跡テル・レヘシュで、日本の発掘隊により発見された西暦1世紀のシナゴーグ遺構の宗教史的意義を考える。エルサレム第二神殿時代末期に、ユダヤ社会が神殿儀礼以外にどのような宗教的要素を備えた文化を形成していたかを明らかにして、神殿崩壊後のラビ・ユダヤ教共同体への展開を宗教史的にたどって、文化の連続性と断続の問題を論じる。

15:50-16:10 休憩

16:10-16:50 中西恭子(東京大学研究員)
「ローマ帝国とユダヤ教:古代ローマ史の視点から」
キリスト教の公認宗教化以後、ローマ帝国の宗教政策は親キリスト教的傾向を深めてゆく。この状況のなかでキリスト教ではない宗教はいかに生き延びたのだろうか。本シンポジウムでは、古代末期のローマ帝国における非キリスト教徒のおかれた状況を紹介し、法典史料にみられる非キリスト教徒対策立法のなかの対ユダヤ人立法の内容とその宗教史的意義について考察する。

16:50-17:50 全体討議

2018年2月21日水曜日

シンポジウム:イスラエル新出土シナゴーグから一神教の宗教史を見直す

シンポジウム
イスラエル新出土シナゴーグから一神教の宗教史を見直す

2018年3月2日(金)13:00-18:00
東京大学本郷キャンパス 法文1号館 113教室
(東京メトロ 丸の内線 本郷三丁目駅/南北線 東大前駅下車 徒歩7分)

発表
13:00-13:45 市川 裕 (東京大学教授)
 神殿時代のイスラエルの地のシナゴーグの意義

13:45-14:30 土居 由美 (東京大学研究員)
 原始キリスト教徒はどの程度にユダヤ教徒だったか

14:45-15:30 勝又 悦子 (同志社大学准教授)
 古代パレスチナのシナゴーグ指導者層
  ―ラビ文献のシナゴーグ美術を通して―

15:30-16:15 中西 恭子 (東京大学研究員)
 帝政後期ローマの「一神教的異教徒」たち
  ―「ローマ帝国のキリスト教化」を生きのびるユダヤ教徒―

コメント
16:30-16:45 江添 誠 (慶応義塾大学非常勤講師)
16:45-17:00 佐藤 研 (立教大学名誉教授)

17:00-18:00
 総合討論


2018年2月18日日曜日

シンポジウム:『クザリ』

公開シンポジウム
『クザリ』
――文学・哲学的創造とその伝承――

 初期中世、コーカサスを中心に一大勢力を誇ったハザール王国と、その王侯のユダヤ教への改宗譚は、とりわけアーサー・ケストラーの『第一三支族』の出版(1976)以降、よく知られるようになりました。先行研究を利用しつつ、彼が小説という形で大衆に提示したロマンティックなイメージ――「アシュケナージ・ユダヤの起源としてのハザール王国」は、幾たびとなく情緒を孕んだ論争の火種となってきました。
 一方で、ユダヤ文献における伝統的なハザール王国のイメージを代表するのは、イェフダ・ハレヴィ(c. 1075 - 1141)の『侮られた宗教についての論駁と論証の書』――通称『クザリの書』です。異教の王とその臣下のユダヤ教への改宗の物語は、ここでは異教に、異端に、そして哲学に対するラビ・ユダヤ教の伝統の立場表明という枠組みを通じて新しく語りなおされ、批判も孕みつつ、ユダヤ社会を越えて読み継がれていきます。
 今回のシンポジウムでは、この書物の内実について改めて振り返るとともに、それが伝承され、後代のユダヤ文献を形作っていく過程を追跡したいと考えております。
皆様のご来場をお待ちしております。
(※参加費無料・事前申し込み不要です。)

日時: 2018年3月10日(土) 13:00-18:00
場所: 東京大学 法文一号館219教室
     (http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)

プログラム:
13:00-13:15 趣旨説明
13:15-14:00 根本 豪 (エルサレム・ヘブライ大学修士課程)
「理性の前の宗教 クザリとその射程」

14:00-14:45 飯郷 友康 (東京大学非常勤講師)
「近世におけるクザリ受容の一例」
  ―――(休憩)―――

15:00-15:45 長塚 織人 (東京大学博士課程)
「ユダヤスペイン語文学における対話と弁証――アブラハム・カポンの親スペイン的小品を例に」

15:45-16:05 コメント① 山城 貢司(日本学術振興会特別研究員PD)
16:05-16:25 コメント② 向井 直己(京都大学特定研究員)
  ―――(休憩)―――

16:45-17:45 全体討論



2018年2月13日火曜日

公開講演会「ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本」

東海大学文明研究所・公開講演会

ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本

ヨハイ・アタリア(イスラエル、テル=ハイ・カレッジ上級講師)
通訳・解説 山城貢司(日本学術振興会特別研究員PD/東京大学)

2018年3月27日15:30-17:20
東海大学湘南校舎 19号館3階307室(ミーティングルーム4)

講演要旨
本講演の第一部では、今日我々が生きている社会を「ポスト=トラウマ的社会」と定義できるかどうか明らかにしたい。この論点の検討において、日本とイスラエルは、決定的な位置を占めていると思われる。「アウシュヴィッツ」と「ヒロシマ」−−それが起きたことで、「人間」の概念が意味を失ってしまった「出来事」−−は、各々独自の仕方で、文化の中のブラックホールを形成している。続いて講演の第二部では、「行動化」と「徹底操作」という二つの基礎概念に焦点を定め、イスラエルと日本が、それぞれ似て非なる仕方で、第二次世界大戦の顚末とどのように向き合っているかを見定めたい。イスラエルが、究極の生贄という意識状態の中で「身動きが取れなくなっている」一方、日本は、加害者であったと同時に犠牲者でもあった過去の記憶とのより複合的な対話を続けている。
(*講演は英語で行われ、セクションごとに日本語での要約が補足されます)

講師紹介
ヨハイ・アタリア(Yochai Ataria)
テル=ハイ・カレッジ上級講師、オープン・ユニバーシティ研究員。トラウマに関する理論的・経験的・哲学的論文多数。複数の編著あり。近著に、The Structural Trauma of Western Culture (Palgrave Macmillan, 2017)。また、Body Disownership in Complex Post-Traumatic Stress Disorder が来年刊行予定。




2018年1月15日月曜日

Vladimir Levin氏講演会「東欧におけるシナゴーグ:建築を超えて」

Vladimir Levin氏講演会
「東欧におけるシナゴーグ:建築を超えて」開催のお知らせ

日時:2月12日(月・祝)15:00-18:00
場所:東京大学駒場Ⅰキャンパス2号館3階308会議室
(目黒区駒場3-8-1)

このたび、エルサレム・ヘブライ大学ユダヤ芸術センターより、
ヴラディーミル・レヴィン氏をお招きし、
ロシア東欧地域におけるシナゴーグに関するご講演をいただきます。
レヴィン氏は20世紀初頭のロシア帝国における、
宗教勢力を含むユダヤ政治に関する研究で
博士号(ヘブライ大学)を取得されており、当該地域の歴史的文脈の中で、
ユダヤ教における物理的中心であるにもかかわらず、
ほとんど研究がないシナゴーグに関してお話しいただきます。
使用言語は英語ですが、質疑応答時には簡単な通訳が可能です。